は、僕なのです。みんな僕のたくらみにかかって死んだのです。あの人たちの命を救うためには、自分の血を一滴ずつ何千回流そうとかまわなかったのですが、まったくのところ、全人類を犠牲にすることはできなかったのですよ、お父さん。」
父に私のこういうことばから結論して、私の考えに狂いが来ていると見、さっそく話の題目を変え、私の考え方の筋みちを変えようと努力した。父は、アイルランドで起った場面を憶い出さないようにできるだけ抹消しようとし、そのことにはいっさい触れず、私にも私の不運のことについては何も語らなかった。
時が経つにつれて私もすこし平静になり、みじめさは心から去らなかったが、もはや前のように、あともさきもなく自分の罪のことを口走るようなことがなく、自分の気もちだけで抑えておくようになった。ときには、不幸のあまりに、全世界にぶちまけようとする威丈高になった声を、自分でみずから、叩き伏せるようにして抑えた。そこで、例の氷海に出かけてからというものは、以前に比べて、私の態度はずっと穏かになり、おちついてきた。
パリをあとにしてスイスへ向う数日前に、エリザベートからのつぎのような手紙を私は受け
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