の者に見られるあの特徴的なよくない性質を表わしていた。顔の輪郭は、人の不幸を同情なしに見ることに馴れている人たちのそれのように、硬くて粗々しかった。声の調子もまったくの冷淡さを表わしており、英語で私に話しかけたが、その声は、私か苦しんでいる最中に聞いた声だと気づいた、――
「もうよくなりましたかね?」とその老婆が言った。
私も英語で、弱々しい声を出した、「どうやらね。しかし、これがすべてほんとのことで、夢ではないとすると、まだ生きてこんなみじめな恐ろしい目にあうのは、残念ですよ。」
老婆はそれに答えた、「そりあね、あんたが殺した紳士のことだとすれば、あんたは死んだほうがいいようなものさ。だって、どうせひどい目にあうものね! だけど、そんなことはわたしのかまったことじゃない。わたしゃ、あんたを看病してよくするためによこされただけだからね。やくめはまちがいなく無事にはたしますよ。誰がやったところでいいのさ。」
私は、胸がむかむかして、命の瀬戸ぎわからたったいま引き返したばかりの人に、こういった無情なことばをかけることのできる女から、眼をそらしたが、けだるくて、過ぎ去ったことをすっかり
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