の望み、花と咲いた子どもたちを、死はいくらでもさらっていく。花嫁たちや若い恋人たちが、この日、健康と希望に溢れているかとおもえば、つぎの日には、墓場の蛆や腐敗の餌食に、どれほどなったことだろう! 車輪が廻るようにたえず苦しみを新たにするいろいろな打撃に、私がこうして堪えられるのは、どんな材料でできているからなのだろう。
 しかし私は、生きるように運命づけられていた。そしてふた月ほど経ってから、夢から醒めてみると、自分が、囚人としてむごたらしい寝台にのびており、看守、牢番、閂、そのほかすべて牢獄のあさましい道具立てに囲まれているのがわかった。私がこんなふうに、理解力を取りもどしたのは、朝のことであったとおぼえている。どういうことが起ったのか詳しいことは忘れて、ただ、何か大きな不運がとつぜん私をうちのめしたような気がしたが、あたりを見まわして、閂をさした窓や自分のいる部屋のむさくるしさを見ると、あらゆることが記憶に浮び、私は烈しく呻き声をあげた。
 この音で、私のそばの椅子にかけて眠っていた老婆が眼をさました。附添人として傭われたこの老婆は、一人の看守の妻で、その顔つきは、よくこういう階級
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