ギリスへ出発しようとした。そして、帰って来たらすぐエリザベートと結婚すべきだということを了解した。父も、齢のせいで、ぐずぐずするのをたいへん嫌った。自分には、いやな仕事がすめばと自分に約束した一つの報酬――比べるもののない苦痛に対する一つの慰めがあった。それは、自分が、みじめな奴隷状態から解放されてエリザベートを求め、この娘との結婚によって過去を忘れる日の期待であった。
私はそこで旅の仕度をしたが、怖ろしくて胸さわぎのする一つの感じに絶えず悩まされた。私の畄守中は、自分の親しい者たちは敵のいることに気づかず、私の出発したことで激昂するかもしれないあいつの攻撃を妨げないのだ。しかし、あいつは私の行く所へはどこであろうとついていくと約束したのだから、イギリスまでついて来るのではなかろうか。この想像はそれだけのものとして見れば怖ろしいものであったが、親しい者の安全を思わせるものであるだけに、慰めとなった。ただ、これと反対のことが起りはしないかと考えると苦しくなった。しかし、自分の造ったものの言うことに従った全期間を通じて、私は、その瞬間瞬間の衝動の支配するのにまかせたが、現在の感じではなん
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