らわなくてはいけないね。」


     17[#「17」は縦中横] 怪物との約束


 怪物は、語り終えて私をじっと見つめながら、返答を待った。しかし、私は、すっかりめんくらい、困惑して、あいての要求の全体を理解するだけに考えをまとめることができなかった。怪物は話をつづけた、――
「生きていくうえに必要な同情を交してわたしといっしょに暮らしていける女性を、あんたに造ってもらわなくてはいけないのです。これはあんたしかできないことだし、あんたの拒むわけにいかない権利として、これを要求するわけですよ。」
 話のあとのほうの部分を聞いて、百姓家での穏かな暮らしの話を聞いているあいだは消え去っていた怒りが、私の心に新しく火をつけたが、今また、これを聞いて私はもはや、自分のなかに燃える怒りを抑えきれなかった。
「そんなことはおことわりだ。いくら僕を苦しめても、同意するわけにいかないよ。おまえが僕をどこまでも不幸な人間に陥し入れるかもしれないが、僕は、この眼で見て自分が卑劣になるようなことはやらないよ。おまえと同じようなものを別に造ってみろ、いっしょに悪事をはたらいてこの世界を荒らすだろう! 行っ
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