ゆるものをおれが永久に奪われているからこそ、おれの犯した殺人罪をこの娘に償わしてやるのだ。犯罪はこの娘から出ているのだから、刑罰はこの娘に加えるがいい! フェリクスの課業と人間の殺伐な法律のおかげて、わたしはもう悪戯をはたらくことを学んでいた。そこで、娘のほうに身をかがめて、その着物の襞の一つに落ちないように肖像をさしこんだ。娘がまた身動きしたので、わたしは逃げた。
「四、五日のあいだ、そういった活劇の演じられた地点にかよって、ときにはあんたに会いたいと思ったり、またときには永久に世界とその不幸におさらばしようと決心したりしたのです。とうとうわたしは、あんただけが満足のできる燃えるような情熱のままに、この山々にさまよいこみ、その巨大な山奥をつぎつぎと渉り歩いていたわけだ。わたしの要求に応ずるとあんたが約束するまでは、お別れするわけにはいきませんよ。わたしは、ひとりぼっちで、みじめなのだ。人間はつきあってくれないけれども、わたしと同じような、畸形の怖ろしい者なら、わたしを斥けはしないでしょう。わたしのこの相棒は、同じ種族で、しかも同じ欠点をもっていなくてはいけない。そういうものを造っても
前へ
次へ
全393ページ中243ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
シェリー メアリー・ウォルストンクラフト の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング