情深い気性を眺めると、わたしは、この人たちが、わたしがその美徳に感服していることを知るようになったら、わたしに同情してわたしの体のできそこないなどは見のがしてくれるだろう、と自分に言い聞かせた。いくら畸形だといって同情と友情を哀願する者を玄関払いすることがあるだろうか。わたしは、すくなくとも絶望せず、自分の運命を決するこの人たちとの会見に際して恥しい思いをしないように、どんな方法でも取ろうと決心した。わたしはこの企てをさらに幾月か延ばした。成功するかどうかが重大なことだったので、失敗したら一大事だぞと心配したからだ。そのうえ、わたしの理解力が毎日の経験ごとに向上しているので、もう数箇月ほど経って、わたしがもっと賢くなるまで、この企てに着手したくない、と考えたのだ。
「そのあいだに、家のなかにはいくつかの変化がおこった。サフィーの居ることが家じゅうを幸福にしたが、また、家のなかがずっと豊かにもなったことがわかった。フェリクスとアガータは、もっと長い時間を娯楽と会話に費し、仕事には召使をつかった。金持ちのようでもなかったが、満足して幸福にしていた。このとおり、みんなの感情が穏かでなごやかな
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