計を複雑にし、マックリーシュ氏が会計検査院から五人の委員会を組織せしめ、また一九三九年より一九四二年まで調査せしめたにもかかわらず、その清算は完成しなかったのである。
 整理能力も、世紀の初めよりは半減していた。カードの配布も非常に後れていた。それは各課が、各々独立の目録と函架と索引の伝統をもっていたからであった。

 マックリーシュ氏は、これ等の批判をするべく小委員会を組織した。この委員会は、五カ年営々とキタンなく批判し、それは極秘にされて、マックリーシュ氏の手許に握りしめられていた。
 整理が受入れに追付けないこと、立法リファレンスに専門家が欠けていること、図書館員の俸給が甚だしく低いこと、行政手腕のある職員が欠けていること等々の結論は、マックリーシュ氏の胸の中に、深い傷としてえりこまれたのである。
 そこで彼は、副館長のもとに、整理の全組織を統一せしめる大手術を加えた。そして、事務局の理事に有能の士ベルナール・クラップ氏(現副館長)を据えて、全体を精密機械の如く組織化したのである。
 かくして、全く面目一新して、「この戦いに勝ったのは国会図書館の能率化にある」と人をしていわしめる
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