」に傍点]という視覚の根源的現象がすでにうつす[#「うつす」に傍点]という現象と関連をもっている。
かた[#「かた」に傍点]という言葉は辞書に見れば象、形、容、態、型、式、跡、質、の漢字をあてるごとく、存在のもの[#「もの」に傍点]ではなくして、等質的に抽象されしその外輪、あるいはその外輪がほかのもの[#「もの」に傍点]に等値的に痕《のこ》せし射影、さらにその等値性よりして、それと交換しうる異質的存在を指し示す。『執語』の「ほととぎすのかた[#「かた」に傍点]をかきて…………」『神代記』の「国造被神之象(みかた)」は形[#「形」に傍点]、象[#「象」に傍点]、容[#「容」に傍点]、態[#「態」に傍点]を意味する。小紋のかた[#「かた」に傍点]あるいは「ささらがた錦のひもを…………」などは型である。「かたのごとく」という武道演劇におけるは、それは別の意味の型[#「型」に傍点]、格[#「格」に傍点]である。蓮如の「かたのごとく一宇を建立し…………」もまたそれである。そのほか貸金の抵当質物として「年季のこの玉を、たった三百のかた[#「かた」に傍点]にとって…………」と用うる場合がある。うら
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