の女性的気象なるに反して、彼は男性的気象を以て其謹慎の天分を包めるを異りとするのみ※[#白ゴマ、1−3−29]則ち彼は三条岩倉二公を調和したる資質を具へ、徳量は三条公の体を得て、沈勇は岩倉公の血を受けたり。
主義の人
彼れ前年独逸大学に在るや、其卒業論文として責任内閣論を草し、以て名誉ある学位を受けたり※[#白ゴマ、1−3−29]人は曰く、責任内閣は近衛公の初恋なり※[#白ゴマ、1−3−29]故に終生志を渝へざる可しと※[#白ゴマ、1−3−29]彼れが初期議会以来、常に責任内閣、藩閥打破を主張して、所謂る貴族院に於ける硬派の首領たるは、即ち其初志を貫徹せむとするが為めのみ、彼れが其平生師父の礼を以て待てる伊藤侯と政敵たるを辞せざるも、亦此れが為めのみ※[#白ゴマ、1−3−29]彼れが衆議院の非藩閥派と屡々提携して、其運動を倶にするの迹あるも、亦此れが為めのみ※[#白ゴマ、1−3−29]故に彼れは伊藤侯の一派に敵視せられ、大隈伯の一派に多くの政友を有すと雖も、是れ唯だ政見の異同より来れる結果のみ※[#白ゴマ、1−3−29]彼れは決して大隈派に非ざるのみならず、大隈派の盛ん
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