く内閣の統一を破りて内部より崩壞したりき。
 第三次の内閣組織に際しては、侯は初め之を大隈板垣兩伯に謀りて、所謂る三角同盟を作らむと試みたりき。其の行はれざるに及で、一切政黨との交渉を避けて超然内閣を組織したりしは、其の無謀固より論ずるに足らず。是れ半歳ならずして内閣總辭職の止む可からざりし所以なり。されど侯は此の失敗に依りて其の政治思想に一大發展を爲したり。乃ち今日政友會を組織して自ら政黨の首領と爲り、其黨員を率ゐて此に第四次内閣を組織したるは、是れ安んぞ超然主義の失敗に原本せざるなきを知らむや。侯は大隈伯に比すれば[#「侯は大隈伯に比すれば」に白丸傍点]、獨自一己の識見に缺くる所あり[#「獨自一己の識見に缺くる所あり」に白丸傍点]。大隈伯は明治十四年改進黨を組織してより[#「大隈伯は明治十四年改進黨を組織してより」に白丸傍点]、飽くまで政黨内閣を主張し[#「飽くまで政黨内閣を主張し」に白丸傍点]、且つ其の主張の早晩實行せらる可き時機あるを確信して[#「且つ其の主張の早晩實行せらる可き時機あるを確信して」に白丸傍点]、毫も疑はざりしに反して[#「毫も疑はざりしに反して」に白丸傍点]、
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