、伯の存在は忽ち國民の記憶より去りたるに非ずや。之れに反して大隈伯は[#「之れに反して大隈伯は」に白丸傍点]、明治十四年改進黨を組織してより[#「明治十四年改進黨を組織してより」に白丸傍点]、二十餘年間一日の如く政黨と旅進旅退したるに拘らず[#「二十餘年間一日の如く政黨と旅進旅退したるに拘らず」に白丸傍点]、其の社會的境遇は[#「其の社會的境遇は」に白丸傍点]、曾て之れが爲めに檢束せられずして[#「曾て之れが爲めに檢束せられずして」に白丸傍点]、其の住居せる早稻田の邸宅は[#「其の住居せる早稻田の邸宅は」に白丸傍点]、殆ど東京社交の中心たり[#「殆ど東京社交の中心たり」に白丸傍点]。伯の門戸は常に開放せられたり[#「伯の門戸は常に開放せられたり」に白丸傍点]。伯と社會各階級との交渉は間斷なく繼續せられたり[#「伯と社會各階級との交渉は間斷なく繼續せられたり」に白丸傍点]。伯は政黨の首領たる故を以て毫も其の社會的境遇の寂寞を感ぜざるなり[#「伯は政黨の首領たる故を以て毫も其の社會的境遇の寂寞を感ぜざるなり」に白丸傍点]。
伯が他の政黨政治家と其の生涯を異にする所以は、蓋し一は其の理想の
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