いよ第九會場となりました。(5)に取組んで、虫喰ひ算の味を滿喫していただきませう。
(1)
45□7□
23□1
□2931
+ □246
―――――――――
104196
(2)
57
____
3)A7A
(3)
1ABC57
× 3
―――――――――
ABC571
(4)
□3
____
□□)949
□□
――――
□□9
□□9
――――
0
(5)
BQM
_______
XVS)XQARAM
XMAB
―――――――
CQA
BBA
―――――
VAM
VAM
――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十會場
ここがもう第十會場になります。
全三十會場の、ちやうど三分の一の境界線に達したわけです。本會場をパスなされば、すなはち第十階選士です。
滿々たる自信をもつて、本會場を樂々とパスされることと信じます。しかし油斷は禁物ですぞ。この後には山あり谷あり流れあり、嘘だと思つたら、次の會場へ。そこで目をお※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]しになりませんやうに。
(1)
1□92
29□1
971□
+ 2□17
――――――
17592
[#「17592」は底本では「17392」。【例題一】と同一と考えられるため、【例題一】に合わせました。]
(2)
□)56□96
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
81□8
(3)
97□
× □8
―――――――
□□□0
9□□
―――――――
175□0
(4)
3N
____
N)259
(5)
□□□
_______
□□□)□□□□□1
□□89
―――――――
75□
□□□
―――――
□81
□81
――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十一會場
第十一會場でございます。どうぞ、ごゆるりとお樂しみ下さい。いや、皮肉をいつたつもりではございません。
ブーン先生の“虫喰ひ算集”は、なかなか數も多く、傑作も集つてをり、私は最も尊敬してをります。先生はこの虫喰ひ算を生徒に與へて、大へん樂しく算數を勉強させました。ところが生徒は、これが縁となり、虫喰ひ算がすつかり氣に入つてしまひ、遂には先生と一緒に問題を考へ出すまでになりました。さういふ生徒さんの作つた問題が、會場の方々に陳列されてゐます。
(1)
□)81□8
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□0□
(2)
3□AB
× □B
――――――――
□6□□A
□□□□
――――――――
□□□□9
(3)
56N
N65
6N5
5N6
+ 65N
―――――
3240
(4)
□□□
______
□4□)9□□□5
□□□
――――――
2□□□
□□□□
――――――
2□□
□□□
――――
0
(5)
GQRDQN
× SLADE
―――――――――――――
GGGTAQN
DERLTT
EALDTT
ASRELN
LDTNNT
―――――――――――――
ARLDQSQAQN
“虫喰ひ算”大會 第十二會場
こちらが第十二會場です。どうぞお入り下さい。
およそ、この虫喰ひ算といはず、いはゆる數學パヅルと稱せられる趣味深い[#「趣味深い」はママ]問題を古くから研究し、そして集録して早くから著書として世に紹介したのは、イギリス人エッチ イー デュウデニー氏でありませう。今日までに紹介された數學パヅルで、このデュウデニー氏の本の中にないものは殆ど稀だといつてよいくらゐであります。
(1)
7)3□5□6
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□93□
(2)
□52□
× 3□
――――――――
□0□8
4□□2
――――――――
4□7□8
(3)
A3B
− 3BA
――――――
189
(4)
EAK
_____
AE)ETFG
EK
―――――
AF
AE
――――
KG
KG
―――
0
(5)
2□□□
________
1□5□)□□□□□□6
□7□□
――――――――
□□□□
5□□□
―――――――
□□□□
8□□□
――――――
□□□□□
□□□5□
――――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十三會場
本會場から、問題の數は四つになりました。數は一つ減りましたが、問題の質は格段にむつかしくなりましたから、十分齒ごたへがあると思ひます。
齒ごたへがありすぎる! ああ、さうですか、さうですか。
でも、もう第十二階選士になられたのですから、これくらゐの齒ごたへがないとお氣の毒に存じまして、かくの通り……。
(1)
□□7□□
□10□9
□006
+ □9
―――――――――
2□□□□1
(2)
285
× □□
―――――――
1□2□
□□□
―――――――
□9□□
(3)
□7□
______
□□)17424
□□
――――――
□52
□□□
―――――
□□4
□□4
――――
0
(4)
PLPR
_______
QSV)TMBLRD
SBT
―――――――
RSL
QSV
――――――
VPR
SBT
―――――
LDDD
LBLD
―――――
LBM
“虫喰ひ算”大會 第十四會場
第十四會場はこちらです。いよいよ齒ごたへがございますよ。
(2)は、今までにない分數の問題です。慣れないものにぶつかると、ちよつと面喰ひます。面喰ふところが、なかなかいい氣分であります。さうは思はれませんか。
(3)も面白く、(4)の覆面算は、なかなか苦心のあとがあり、3と4と二つの數字がスフィンクスの目のやうに光つてゐるところに御注目……。
(1)
4□□
× □□
―――――――
19□□
3□0□
―――――――
□□0□□
(2)
□□□□
5――――― = 9
□□□
註:――
1から9までの九種の數字をはめこむこと(5と9とは既に使つてありますね)
(3)
□□□
______
□□□)□□□□5
742
――――――
□□□□
1113
―――――
□□□□
□□□□
――――
0
(4)
PXEP
________
AZH)AZJAJJM
AYG3
――――――――
AMXJ
AMMZ
―――――――
4XJ
MMJ
―――――
AYGM
AYGM
―――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十五會場
ここが第十五會場です。遠い道路のちやうど半分に當ります。
(1)は小手調べ。(2)は快刀亂麻を斷つ――といふほどではないが、一度でばらばらと解けてしまひます。(3)は輕く貴下を樂しませてくれるでせう。(4)は相當骨が折れます。まづ三時間はかかりませう。二時間なら早い方です。半日かかつたとか、念入りな人は二日もかかつたと申します。(お解きになつた後で本書の第二十四頁をごらん下さい、失禮)[#底本で第二十四頁にあるのは、例題七(底本では例題八)です。]
(1)
□7□
× □5
―――――――
□□9□
1□56
―――――――
16□□□
[#第三段「□□9□」は底本では「□□4□」]
[#第五段「16□□□」は底本では「161□□」]
(2)
9)NNN
 ̄ ̄ ̄ ̄
N7
(3)
BTS
______
PQA)TSBTS
CQB
――――――
ASQT
ADQT
―――――
AQQS
AQQS
――――
0
(4)
□7□□□
_________
□□□)□□□□□□□□
□□□□
――――――――
□□□
□□□
―――――――
□□□□
□□□
――――――
□□□□
□□□□
―――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十六會場
第十六會場はこちらです。さあさあお入りなされませ。第十五階選士の皆々さま。
(1)と(2)は輕くパスして、(3)は除數の十位をまづ解くことにし、(4)は左右對稱[#「對稱」は底本では「對象」]なるもの同志を掛けあはせて[#「掛けあはせて」は底本では「掛けあせて」]あるところが面白く、しかもその答たるや敢へて對稱[#「對稱」は底本では「對象」]でないところに……。
お喋りの虫がまた活氣づきました。困りましたね、引込みませう。
(1)
□0□
× □6
―――――――
5□2□
□□□6
―――――――
4□58□
[#第一段「□0□」は底本では「□5□」]
[#第四段「□□□6」は底本では「4□□6」]
[#第五段「4□58□」は底本では「4□50□」]
(2)
3A)1B3A
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
B1
(3)
□□□
______
A□A)□□A□A
□□6
――――――
□□□
□□8
―――――
□□□
□□□
――――
0
(4)
ABCBA
× ABCBA
――――――――――――
ABCBA
BXZXB
CZGZC
BXZXB
ABCBA
――――――――――――
ANAPJLJXA
[#第五段「CZGZC」は底本では「CZCZC」]
“虫喰ひ算”大會 第十七會場
ここは第十七會場です。
前の會場で、貴下は“第十六階選士にもなるとどうも問題が物足りなくてね”といはれた由。
それはどうもお氣の毒さま。前會場は、半道を越えたお疲れ直しのつもりで設計をして置きましたが、さやうにお元氣ならば、はいはいよろしうございます。次に用意いたしました四つの問題、どうぞ御滿喫を願
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