てゐる。それから□を引いて7が出るといふからには、この□は逆算して8でなければならぬ。この際、百位から10[#「10」は縦中横]を借りた。
 次は百位だが、被減數の5は、先に1を右へ貸したから4となつてゐる。だからそれから1を引くと3であるから、□は3と決まつた。
 次は千位。これはわけなしだ。□は7であらねばならぬ。但し上から10[#「10」は縦中横]を借りた。
 萬の位では、被減數の8は下へ1を貸したので、實は7である。それから8を引けば9である。□は9と決まる。
 十萬の位の□は7である。なぜなら下へ1を貸してあつて、答は6となつてゐるから、7にちがひない。これで出來た。下のやうになる。

 784562
− 87183
―――――――
 697379

 次は掛け算の場合である。掛け算だからといつて別にやり方が根本的にちがふわけではないが、一つの方針をごらんにいれておきたいと思ふ。
【例題四】この問題を見ると、虫喰ひ穴が八箇所もある。こんなに穴だらけで、果して推理の力で解けるだらうかと不安になる。

  97□
×  □8
―――――
 □□□0
 9□□
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175□
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