敷の男衆で手のすいていた人たちは、みんな見物に行きましたが、あの非道な先代の伯爵をあやめた下手人のお仕置きのことを覚えている年寄り連中は、その四十三の鞭というのは、まだしも少ない方だと言っていました。それはアルカーシャが平民の出だったからで、前の下手人たちは相手が伯爵だというので、百一本の鞭をくったのだそうです。掟によると、偶数《ちょう》はいけないことになっていて、鞭の数はかならず奇数《はん》でなければいけないのですよ。その時はわざわざトゥーラからお仕置き役人を連れて来て、いざ始める前にラム酒を三杯も引っかけさせたそうです。そこで初めの百本は、ただ一寸刻み五分だめしのつもりでやって置いて、やがて最後の百一本目を思いっきりピシリとやったものだから、脊骨が砕けてしまったそうですよ。板から引っぱり起された時には、もう息を引きとりかけていたのを、……それからコモにくるんで牢屋へ送ろうとしたのですが、途中で死んでしまったのですよ。ところがそのトゥーラのお仕置き役人は、人の噂によると、『やい、もっと誰か叩かせろ――オリョールじゅうの奴らを、片っ端からぶっ殺してやるぞ』と、どなり散らしていたそうです
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