の「記憶力」を強要するといふやうなことは、実際、それをする方が無理なことはわかりきつた話なのである。
 新聞小説は、云はゞ、現代の「活字」の暴威のなかに育ち、しかも、印刷術発明以前の「物語」とひそかに相通ずる一種皮肉な反抗児ではあるまいか?
 最後に、拙作「泉」をなが/\読んでくださつた読者に、同じ紙面をかりて序にお礼を申したい。鞭撻、助言、批評を与へられた方々にも、いちいち返事はさしあげなかつたが、こゝでご挨拶をしておくことにする。



底本:「岸田國士全集24」岩波書店
   1991(平成3)年3月8日発行
底本の親本:「東京朝日新聞」
   1940(昭和15)年3月16、17日
初出:「東京朝日新聞」
   1940(昭和15)年3月16、17日
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2010年1月20日作成
青空文庫作成ファイル:
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