「敬虔な心」は、或は宗教のみによつて養はれるものではありますまいが、宗教が最も自然にこれを与へるといふことを、私は朧ろげに感じるものです。
戦争は、日本をして真の日本の姿を世界に示させ、日本人をして真の日本人たる矜りを自覚し、「たしなみ」を身につけさせつゝあります。
戦争は、かくて、この地球上に、新しい文化の曙光を投げ、亜細亜の歴史は日本の羽搏きによつて活々と蘇るでありませう。しかし、この大事業の完成は、一朝一夕のことではなく、日本の青年に課せられた任務は、嘗ての如何なる時代のそれよりも重いと私は信じます。
底本:「岸田國士全集26」岩波書店
1991(平成3)年10月8日発行
底本の親本:「力としての文化――若き人々へ」河出書房
1943(昭和18)年6月20日発行
初出:「力としての文化――若き人々へ」河出書房
1943(昭和18)年6月20日発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2010年5月21日作成
青空文庫作成ファイル:
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