世帯休業
岸田國士
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)硝子《ガラス》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)今頃|家《うち》を
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#ここから2字下げ]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いよ/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−
[#ここから2字下げ]
人物
[#ここから5字下げ]
夫 渋谷八十一
妻
詩人 鳥羽
妻の母
君い女 かも子
夫の友人 茶木
八百や
[#ここで字下げ終わり]
[#改ページ]
[#ここから7字下げ]
第一場
[#ここから5字下げ]
舞台は、すべて戸締りをした家の内部。正面やゝ高きところに鉄格子をはめたスリ硝子《ガラス》の小窓。外の光がその小窓から射し込んで、茶の間の一部をかすかに浮き出させてゐる。
表で戸をたゝく音。
[#ここで字下げ終わり]
[#ここから改行天付き、折り返して1字下げ]
声 留守ですか、僕です。おい、僕ですよ、奥さん、鳥羽《とば》ですつたら……。
[#ここから5字下げ]
やが
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