らした――といふ噂が船内に伝はつた。出迎へを受ける時間の都合でといふのださうだ。
特権階級の専横は、見事に国際化したわけだ。
岸壁から、僕の方を見て切りと合図をしてゐる男に、「どなたですか」と問うた。
それは、「どなた」でもない、五年ぶりに会つた弟だ。(一九二八・二)
底本:「岸田國士全集21」岩波書店
1990(平成2)年7月9日発行
底本の親本:「時・処・人」人文書院
1936(昭和11)年11月15日発行
初出:「東京朝日新聞」
1928(昭和3)年1月24〜29日、2月1〜2日
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2007年5月1日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全3ページ中3ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
岸田 国士 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング