一照射、十秒照射始め。用意測レ零五二・四三。目標追随、聴音機は東方上空を警戒せよ。目標東方上空の射光内の重爆、高度千二百、始め、航速十秒、航路角五百、五発……」といふやうな文句が、僕のノートに書きつけられた。
○
九十九里浜を南に抱く絶壁の端に立つて、僕の空想は、太平洋の涼風に吹かれながら、戦争とラヂオ・ドラマの間を往復した。
底本:「岸田國士全集22」岩波書店
1990(平成2)年10月8日発行
底本の親本:「帝国大学新聞」
1933(昭和8)年8月7日発行
初出:「帝国大学新聞」
1933(昭和8)年8月7日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2009年9月5日作成
青空文庫作成ファイル:
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