―だから、われわれ女は、力を併せて、男の圧制から脱しなければならないのです。
――圧制つて、どんなこと。
――(靴下をちらと横目でにらみ)女を自分の都合のいゝやうに作り上げたことです。
――それはお互ひぢやないの。
――とにかく、われわれは、すべての点で、男の位置まで自分たちを引き上げなければなりません。
――(眼を編棒の先からはなさずに)おや、男つて、そんなにえらいもの?
底本:「岸田國士全集19」岩波書店
1989(平成元)年12月8日発行
底本の親本:「言葉言葉言葉」改造社
1926(大正15)年6月20日発行
初出:「女性 第六巻第四号」
1924(大正13)年10月1日発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2009年9月5日作成
青空文庫作成ファイル:
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