Z、〇〇〇人と見積っている1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。そして彼は更に、疫病《ペスト》その他いかなる大きな破壊原因によってこの都市の死亡率がどれだけになろうとも、それは常に二年して完全にその損害を恢復する、と云っている2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] Short's New Observ., Abstract from Graunt, p. 277.
2)[#「2)」は縦中横] Id. p. 276.
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従ってこれら一切の需要は地方から供給されるのであるから、もし吾々が、全王国の出生の死亡に対する比率を、かかる多数の移民を送っているに違いない地方教区で観られる比率によって見積るならば、非常に大きな誤りに陥るべきことは明かである。
しかしながら吾々は、少くとも農業労働の維持のための基金が依然として損われぬ限り、地方がかかる移民によって人口減退を生ずるという、プライス博士の危惧に、追従する必要はない。出生率と結婚率とは、いずれも、我国の都市と工場との増加にもかかわらず、地方に対する人口需要は決して逼迫していないことを、明かに立証しているのである。
英蘭《イングランド》及びウェイルズの現在人口を最近五箇年間の平均洗礼数で除すと1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]、洗礼の人口に対する比率は一対三六となるが2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]、しかし洗礼には大きな脱漏があると考えられており、またそれは当然である(訳註1)。
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1)[#「1)」は縦中横] これは脱漏報告が一八一〇年に補充される前に書かれたものである。この補充を加えると、一八〇〇年の出生は二五五、四二六ではなく二六三、〇〇〇となり、従って登録出生率は三五分の一に増加する。――次章参照。(訳註――この註は第五版より現わる。)
2)[#「2)」は縦中横] 最近五箇年間の平均洗礼数は二五五、四二六。人口は九、一九八、〇〇〇。(Observ. on Results, p. 9.)
〔訳註1〕第二―第四版ではこれに直ちに続いて次の如くあった、――
『そしてこの脱漏は埋葬におけるより大であると推測されている。しかしながら、この点については、少くとも最近二十箇年間に関しては――おそらくそれ以前には事実であったであろうが――これと見解を共にしないのである。現在の結婚率によって見れば、一七八〇年以来生じたと思われているより[#「より」に傍点]急速な人口増加は、出生の増加よりは死亡の減少から生じたものであることが、わかるのである。』
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ショオト博士は、英蘭《イングランド》の出生の人口に対する比率を一対二八と見積った1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。サフォークの農業報告では、出生の人口に対する比率は一対三〇と見積られた。最近の報告によれば、サフォーク全体としてはこの比率は一対三三を多くは下らない2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。サア・F・M・イードゥンが提出している人口実測による十三箇村の正確な報告によれば、出生の人口に対する比率は一対三三であり、また都市や工業教区から得られた同じ典拠によるもう一つの報告によれば、一対二七・四分の三であった3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。もしこれらの一切の事情を綜括し、同時に出生記録簿における周知の脱漏と近年の我国人口の周知の増加を考慮して、出生の人口に対する真の比率が一対三〇であると仮定し、更に現在の死亡率を前述の如くに四〇分の一と仮定すれば、最近の報告に現われている洗礼の死亡に対する比率にほぼ近いものが得られる。出生の死亡に対する比率は、四対三または一三・三分の一対一〇であり、これは、外国で死亡したと想像し得るものを斟酌しても(訳註)、アメリカ戦争以来生じた人口の増加を説明して余りあるものである。
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1)[#「1)」は縦中横] New Observ. p. 267.
2)[#「2)」は縦中横] 私的調査においては、非国教徒及びその子供に洗礼を受けさせぬものは、もちろん人口の中に数えられないであろう。従ってかかる調査は、その及ぶ範囲では、真の出生率をより[#「より」に傍点]正確に表わすであろう。そして吾々は、公けの報告における周知の出生の脱漏を推算するためにこれを使用して少しも差支えないのである。
3)[#「3)」は縦中横] Estimate of the Number of Inhabitants in Great Britain, etc., p. 27.
〔訳註〕第二版ではここのところは次の如くなっている、――
『外国で死亡したと想像し得るもの、及びこ
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