ォ地方に生じた傷痍を癒やすに大いに役立つことであろう。
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 1)[#「1)」は縦中横] De l'Administration des Finances, tom. i. c. ix. p. 255. Essai de Peuchet, p. 29.
 2)[#「2)」は縦中横] Young's Travels in France, vol. i. c. xvii. p. 466.
 3)[#「3)」は縦中横] De l'Administration des Finances, tom. i. c. ix. p. 262 et seq.
 4)[#「4)」は縦中横] 一般的には彼れの極めて貴重な Tour の c. xvii. vol i. を、及び同書の他の幾多の場所に散在しているこれらの問題に関する正しい観察を、参照。
〔訳註〕ここのところには第二版では次の註があった、――
 『もし国内に残っていたものの間の死亡率が低減しなかったことがわかるならば、それは嬰児の比率の増加に帰せられ得ようが、これは本篇第六章で、プロシアの表に関して述べた事情に該当する。』
 なお右に第六章とは『流行病が死亡記録簿に及ぼす影響』と題する章である。
[#ここで字下げ終わり]
 本当らしいところは、上述の両原因が部分的に働いた、というところであろう。出生は増加し、国に残っていた者の死亡は減少した。そこで、この二つの事情を一緒にしてみると、知事の報告が全部わかったときには、戦場や暴力で斃れたものを含めても、革命中に死亡が出生を超過しなかったことがおそらくわかるであろう。
 知事の報告は共和制第九年についてなされ、一七八九年と比較するということになっている。しかし出生の人口に対する比率が単にこの第九年の一箇年についてしか得られないのであるならば、それは革命中の出生の人口に対する平均比率を示さないであろう。この事件によって惹起された混乱中に、何らか正確な記録簿が維持されていたとは思われない。しかし理論上、私は、戦争勃発勅直後、及び戦争中の他の時期には、出生の総人口に対する比率は、一八〇〇年度及び一八〇一年におけるよりも大であったと考えざるを得ない1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。もし、革命中結婚数が増加しなかったことが知事の報告によりわかるならば、その事情は明かに、本章で前述した私生児出生の異常な増加によって、説明されるものであり、これは現在は出生総数の十一分の一に上っているが、ネッケルの計算によれば、革命前には四十七分の一であったものである2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。
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 1)[#「1)」は縦中横] 最近公刊された 〔Statistique Ge'ne'rale et Particulie`re de la France, et de ses Colonies.〕 には、第九年についての知事の報告が載っているが、これは右の推測を保証するように思われる。出生は九五五、四三〇、死亡は八二一、八七一、結婚は二〇二、一七七である。これらの数字はネッケルの推算とかなり違うが、しかし本書における一切の計算は、総人口についてもまた一平方リイグ当りの人口比率についても、フランスの旧領土が革命の初期よりも現在の方が人口が多いとしている。憲法議会の時期における人口の見積りについては既にこれを述べた。そしてこの時期において一平方リイグ当りの人口は九九六と計算された。共和制第六年には、土地台帳局の調査の結果は、人口二六、〇四八、二五四、一平方当り人口一、〇二〇を示している。第七年には、デペエルは、フランスの総人口を三三、五〇一、〇九四と計算しているが、そのうち二八、八一〇、六九四は旧フランスに属するものであり、一平方リイグ当りの人口は一、一〇一としている。しかしこの計算は憲法議会の行った第一囘推算を基礎とするものと思われるが、これは後に至って過大なりとして排斥されたものである。第九年及び第十年にはピイドモント及びエルバ島が合併されたので、総人口は三四、三七六、三一三に増加し、一平方リイグ当りの人口は一、〇八六となった。旧フランスに属する数は述べてない。それは約二八、〇〇〇、〇〇〇、であったように思われる。
 かかる計算があるにもかかわらず、この著者はネッケルよりも低い出生倍数をとり、ネッケルの比率は都市では依然正しいけれども、地方では出生率は二一分の一、二二分の一、二二・五分の一、二三分の一と増加していると述べ――これは彼によれば徴兵忌避のための早婚によるものである――そして全体として二五が適当な倍数である、と結論している。しかしもし吾々がこの倍数を採用すれば、人口は二千八百万でなく二千五百万以下となる。実際なるほどた
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