l間を養育しないという事例は、おそらくほとんど示し得ないであろう。
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 1)[#「1)」は縦中横] Dissert. on the Numbers of Mankind, p. 91.
 2)[#「2)」は縦中横] Id. p. 88.
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 奴隷制の国家に特有であり、そして不断の人数の補充を必要ならしめる、人口に対する妨げを説明するためには、吾々はウォレイスとヒュウムが行ったところの、奴隷を家畜に喩える方法を採用しなければならない。この比喩は、ウォレイスは、その奴隷の世話をしその子供を育てるのが主人の利益であることを証示するために1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]、またヒュウムは、奴隷の繁殖を奨励するよりもこれを防止する方が、しばしば主人の利益になることを証明するために2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]、行ったのである。もしウォレイスの説が正しいとすれば、奴隷は容易に繁殖によってその数を維持したであろうことは疑い得ない。しかしそうでなかったことは周知のことであるから、ヒュウムの説の正しいことが明かに立証される。『ロンドンで子供を役に立つまで育て上げるには、小屋で襤褸に包まれオウトミイルと馬鈴薯で養われた同じ年齢の人間を、蘇格蘭《スコットランド》や愛蘭《アイルランド》で買うよりも、遥かに費用が多くかかるであろう。従って、富と人口のすぐれた一切の国においては、奴隷を有つ者は、女の姙娠を阻害し、出産を防止するか破壊するかしたのである3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。』男の奴隷の数が女よりも遥かに多かったことをウォレイスは認めているが4)[#「4)」は縦中横、行右小書き]、このことは必然的にその増加に対するその上の障害でなければならない。従って、ギリシアやロウマの奴隷の間では、人口に対する予防的妨げが非常に大きな力をもって働いたに違いないことが分るであろう。そして彼らはしばしば虐待され、食物はおそらく乏しく、時には多数のものが狭くて不健康なエルガストラすなわち土牢に一緒に押込められていたのであるから5)[#「5)」は縦中横、行右小書き]、おそらく疾病による人口に対する積極的妨げもまた激しく、そして伝染病が流行した時には、それはこの社会部分で最も暴威を振ったことであろう。
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 1)[#「1)」は
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