A五、〇〇〇|磅《ポンド》の中から人間を雇傭した資本の利潤が支払われなければならぬから、それは五、〇〇〇|磅《ポンド》で売れないはずである。そこで単に八十五名の人間が各々五〇|磅《ポンド》すなわち一年につき、四、二五〇|磅《ポンド》の費用で雇われ、そしてこの機械を売ったためにこれらの人々に前払された労賃以上に生ずる七五〇|磅《ポンド》が、機械製造者の資本の利潤を構成していると仮定せよ。労賃が一〇%騰貴した時には、彼は四二五|磅《ポンド》の附加的資本を用いるを余儀なくされ、従って彼は四、二五〇|磅《ポンド》ではなく四、六七五|磅《ポンド》を用いるであろう。この資本に対して彼は、もし引続き彼れの機械を五、〇〇〇|磅《ポンド》で売るならば、単に三二五|磅《ポンド》の利潤を得るに過ぎないであろう。しかしこれがまさに、すべての製造業者及び資本家にとって事実である。労賃の騰貴は彼らすべてに影響を及ぼすのである。従ってもし機械の製造者が労賃の騰貴せる結果機械の価格を引上げるならば、異常な分量の資本がかかる機械の製造に用いられることとなり、ついにその価格は単に普通の利潤率を与えるに過ぎなくなるであろう
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