髑d税はかかる貨物の価格を騰貴せしめる。もしすべての貨物が課税されるなら、貨幣が依然課税されずかつその供給が変動しないというだけの条件で、すべての価格は騰貴するであろう
(八七)生産的企業に対する課税の影響に関する枝話。債務の利子に対し課せられた課税は、一人から他のもう一人へのある富の移転に過ぎない
(八八)貨物が独占価格にある時には、それに課せられた課税は、価格に影響を及ぼさず地代に影響を及ぼすであろう
(八九)しかしながら粗生生産物に関しては事情はこれと異る。スミス、ビウキャナン、及びセイのこの点に関する理論を、特に麦芽に対する租税の問題に関聯して考察す
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第十八章 救貧税
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(九〇)救貧税の負担は異るであろう。すべての利潤に対する租税の場合には労働の雇傭者によって負担される。特別に農業利潤に対する租税である場合には消費者によって負担される。地代に対する場合には地主によって負担される
(九一)かかる救貧税は通常製造業よりも農業のより[#「より」に傍点]重く負担する所となるという事実によって、それは全部労働の雇傭者によって支払われることなく、一部分価格騰貴を通じて消費者によって支払われるであろう
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第十九章 貿易路の急変について
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(九二)急変が特定産業に及ぼす影響
(九三)国民の繁栄について。二つの結果の相違。国民は常に結局利得する。産業は永久的にすら害されるかもしれぬ
(九四)戦争終結時の英国におけるが如き、農業の特殊の場合
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第二十章 価値及び富、両者の特性
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(九五) 価値と富との本質的相違、前者は生産の困難な点に依存し、後者はその便宜に依存す
(九六) 従って価値の標準は富の標準ではない。かくて富は価値に依存しない
(九七) 一国の富は二つの方法で増加され得よう、一、国の労働能力の増加により、従って生産された貨物の量と共にその全価値の増加によって、二、新しい生産の便宜によって、従ってこれは必ずしも価値の増加を伴わない
(九八) 不幸にして価値と富との区別は余りにもしばしば無視されている。特にセイによって
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第二十一章 利潤及び利子に及ぼす蓄積の影響
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(九九)労賃騰貴のある永久的原因がない限り、いかなる資本蓄積も永久的に利潤を下落せしめないであろう
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(一〇〇)生産とは需要の物質的表現である
(一〇一)外国貿易への資本の利用は、国内で用いられて利潤を齎し得る資本額に絶対的限界のあることを示すものではない。しかしながらかかる使用は利潤がより[#「より」に傍点]大であると期待されるから起るのである
(一〇二)利潤と利子との関係
(一〇三)利子率は、他の原因による一時的変動を蒙るとはいえ、終局的かつ永久的には、利潤の作用によって支配される
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第二十二章 輸出奨励金及び輸入禁止
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(一〇四)輸出奨励金は国内市場において必ずしも価格を(永久的に)変動せしめるものではない。生産の増加の結果より[#「より」に傍点]不利な条件の下に耕作をなすに至る時を除けば、穀物に対する奨励金についてはこれは事実である
(一〇五)アダム・スミスの第一の誤謬、穀物の貨幣価格の騰貴は生産の増加に導くものと信じている
(一〇六)第二の誤謬、穀物の貨幣価格がすべての他の貨物の価格を左右するという命題
(一〇七)第三の誤謬、奨励金の結果は貨幣価値の永久的低落を惹起すとす
(一〇八)第四の誤謬、農業者及び地方紳士は穀物の輸出奨励金によって利益は受けず他方製造業者はその生産品の輸出奨励金によって利益を受けるとす。さて製造業者及び農業者は同一の地位にありかつ利益を受けない。地方紳士は地代が存在するために利益を受けるであろう
(一〇九)問題全部をビウキャナン及びセイの意見に関聯して更に論ず
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第二十三章 生産奨励金について
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(一一〇)孤立国における穀物の生産奨励金を支払うべき基金が製造貨物に対し課せられた課税によって徴収される時における、その奨励金の影響。かかる事情の下においては資本の分配には何らの直接的変動も起らないであろう
(一一一)労働の労賃及び雇傭資本家に対する影響
(一一二)その生産に必要な労働量の変化を通じての穀物の価値の変動によって資本家の地位に齎される影響と、課税または奨励金の理由によるその
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