e生生産物に対する租税は消費者の負担する所となる、けだしそれは土地の場合において耕作の限界に影響を及ぼすから
(五七)それに加うるにまたその結果として、問題の粗生生産物は労働者の消費に入り込むものと仮定されているから、それは労働の労賃を騰貴せしめかつ利潤を下落せしめる傾向がある。このことの結果として四つの反対論がかかる租税に対して主張されている
(五八)イ、固定的所得を享受している者は影響を受けない。これを反駁す
(五九)ロ、労賃は必要品の価格騰貴に単に徐々として随伴するに過ぎない。その結果として貧窮。このことを、価格騰貴が、一、供給の不足、二、需要の増加、三、貨幣価値の下落、四、必要品に対する租税、によって惹起されるものとして考察す
(六〇)ハ、蓄積が阻害される
(六一)ニ、外国の競争の場合における不利益
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第十章 地代に対する租税
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(六二)地代に対する租税は地代と同様に価格に影響を及ぼさない
(六三)しかし地代として支払われているものは二つの部分、すなわち地代そのものと支出に対する利潤とからなる。従って地代として支払われているものは価格に影響を及ぼし得よう
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第十一章 十分一税
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(六四)十分一税は消費者の負担する所となる
(六五)しかしそれは、外国からの輸入に対する奨励金の性質を有っているから、地主にとって不利である
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第十二章 地租
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(六六)地代と共に変動する地租は地代に対する租税であり、従って価格に影響を及ぼさない
(六七)しかし固定的地租は価格に影響を及ぼし、かつ最悪の土地を耕作している者にとり不公平であり、そして結局消費者の負担する所となる。従ってそれは労賃利潤間の関係に影響を及ぼし得よう。
(六八)しかしながら土地及び生産物に対するすべての租税は、供給需要間の関係を変更するから、生産を阻害する。アダム・スミス及びジー・ベー・セイの意見
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第十三章 金に対する租税
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(六九)金はそれに租税が課せられたからといって価格において急速に騰貴する傾きはない、けだし第一に、金の存在量は単に徐々として減少され得るに過ぎぬから
(七〇)第二に、金に対する需要は、ある確定量に対するというよりはむしろある交換能力に対するのであるから
(七一)従ってある事情の下においては租税が金に課せられてしかも何人によっても支払われないことがあり得よう。スペインの場合
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第十四章 家屋に対する租税
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(七二)同様に家屋に対する租税は、家屋数が急速に減少され得ないために、地主の負担する傾向となる
(七三)建築物家賃と敷地地代としての地代の分別
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第十五章 利潤に対する租税
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(七四)利潤に対する租税は、価格に影響を及ぼして、消費者の負担する所となるであろう。従って利潤に対する一般的租税は、貨幣価値が変動しない限り、価格の一般的騰貴を意味するであろう
(七五)しかしながらこの騰貴は、固定資本または流動資本への資本の分割され方の相違によって、すべての場合においては同一ででないであろう。英蘭《イングランド》銀行兌換停止条例に関する、このことからしての結論
(七六)利潤に対する租税が地主階級に与える格別の影響
(七七)消費者としての株主に対するそれ
(七八)利潤に対する租税による物価の影響され方
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第十六章 労賃に対する租税
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(七九)労賃に対する租税は、労賃の「名目」率の存在する故に、利潤の負担する所となるであろう。この率はアダム・スミスによって主張されたが、ビウキャナンによって反対された、後者は次のことを否定する
(八〇)第一、貨幣労賃は食物の価格によって左右されるということ
(八一)第二、租税は労働の価格を騰貴せしめるであろうということ
(八二)かかる租税は結局、アダム・スミスの考えるが如くに消費者の負担する所とはならず、利潤の負担する所とならなければならぬ
(八三)彼れの結論が正確であるとしても、それは彼れの想像している如くに外国貿易におけるその国の力を破壊しはしないであろう
(八四)必要品及び労賃の課税に関する彼れの見解を更に検討す
(八五)課税の一般的影響
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第十七章 粗生生産物以外の貨物に対する租税
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(八六)貨物に対す
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