撃モ, Go:ttliche Ordnung, vol. i. table xxi. p. 83 of the tables.〕
[#ここで字下げ終わり]
[#表(fig45455_11.png)入る]
ここに書写したものの原表は、全期間内の各年の結婚、出生、死亡を含んでいるが、これを縮小するために、私は、各年の数が特別の観察に価する場合を除いては、四、五年の短期間から得られた一般平均を掲げるに止めた。大|疫病《ペスト》直後の一七一一年は、ジュウスミルヒによっては、いずれの一般平均にも包含されていない。しかし彼はその特別の数を挙げているのであり、もしそれが正確であるならば、大死亡率が結婚数に与えた急激莫大な影響を示すものである。
ジュウスミルヒは、人民の三分の一以上が疫病《ペスト》で死亡したと計算している。しかもこの大きな人口減少にもかかわらず、表を見ると、一七一一年の結婚数が疫病《ペスト》流行前の六年間の平均にほとんど二倍することがわかるであろう1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。この結果を生ずるには、青春期にあるほとんどすべてのものが、労働の需要と豊富な働き口を見て、直ちに結婚する気になったものと、想像してよかろう。この莫大な結婚数は、おそらく、その年には、それに比例する多数の出生を伴い得なかったであろうが、けだし新婚の夫婦が同年中に一以上の出生をもたらし得るとは考えることが出来ず、残余の出生は疫病《ペスト》流行中死亡を免れた結婚から生じなければならないからである。従って吾々は、この年の出生の結婚に対する比率がわずかに二・七対一すなわち二七対一〇であるのに驚くことはない。しかし、出生の結婚に対する比率は大ではあり得なかったとはいえ、結婚数が異常に多かったのであるから、出生の絶対数は大ならざるを得ない。そして死亡数は当然に小であったであろうから、出生の死亡に対する比率は三二〇対一〇〇という莫大な数に上っている。これはおそらく、かつてアメリカで知られたものに匹敵する大きな超過である。
[#ここから2字下げ]
1)[#「1)」は縦中横] 疫病《ペスト》以前の人口は、ジュウスミルヒの計算によれば(vol. i. ch. ix. sect. 173.)、五七〇、〇〇〇であったが、これから疫病の死亡数二四七、七三三を控除すると、その残り三二二、二六七は疫病後の人口となる。これを一七一一年の結婚数と出生数とで割ると、結婚は人口の約二十六分の一、出生は約十分の一となる。かかる異常な比率は、いかなる国においてもただ一年だけ起り得るものである。もしそれが継続するとすれば、それは人口を十年以内で倍加するであろう。表の中には誤りがあり、また疫病流行年の出生及び結婚が一七一一年に含まれているということは、あり得る。もっとも死亡は慎重に区別されているから、こういうことになっているのははなはだ奇妙に思われるのであるが。しかしながらそれは大して重要なことではない。その他の年が一般原理を例証するに十分である。(訳註――この註の終末の『表の中には誤りがあり』以下は、第四版より現われたものである。)
[#ここで字下げ終わり]
翌一七一二年には、結婚数はもちろん著しく減少したに違いない。けだし青春期にあるほとんどすべてのものは前年に結婚してしまったので、この年の結婚は主として、疫病《ペスト》流行の後に青春期に達したものによって行われたからである。しかしそれでも、結婚可能なものの全部が前年に結婚したわけではおそらくないから、一七一二年の結婚数の人口に対する比率は高く、そして、前年の結婚の半数より遥かに多いというわけではないけれども、疫病《ペスト》流行前の最終期の平均数よりは大である。一七一一年における出生の結婚に対する比率は、結婚数が比較的小であるため、前年よりは大であるけれども、三・六対一すなわち三六対一〇であるから、他国に比べれば大きくはない。しかし出生の死亡に対する比率は、かくも大きな比率の人民が結婚した前年よりは小さいけれども、二二〇対一〇〇であるから、他国に比べればなお異常に大である。この出生超過は、三六分の一という死亡率に基づいて計算すると、(二六三頁の第一表によれば)二一年八分の一で一国の人口を倍加するであろう。
この時期以後、年結婚数は減少した人口によって規制されはじめ、そして云うまでもなく疫病《ペスト》流行以前の平均結婚数以下にはなはだしく低下しはじめたが、これは主として年々結婚年齢に達するものの数が減少したからである。疫病《ペスト》流行の九年ないし十年後の一七二〇年には、偶然によるのか、または予防的妨げの作用がはじまったのによるのか、年結婚数は最少であった。そして出生の結婚に対する比率が非常に高くなったのは、この時である。一七一
前へ
次へ
全109ページ中90ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
マルサス トマス・ロバート の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング