コげ終わり]
 しかしながら、狩猟民族と同様に牧畜民族についても、もし欠乏だけで習慣が一変し得るものなら、牧畜民族で残存しているものはほとんどないだろうと云い得よう。ベドウィーン・アラビア人は絶えず戦争をしており、またその生活方式の困難から生ずるその増殖に対するその他の妨げがあるにもかかわらず、その人口は、その食物の限界を著しく緊密に圧迫しており、ために彼らは必要上節欲を余儀なくされておるが、この節欲たるや、古くからの不断の習慣がなければ到底人体が支え得ぬ如きものである。ヴォルネエによれば、アラビア人の下層社会は習慣的な窮乏と飢饉の状態に生活している1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。沙漠の諸種族はマホメットの宗教が彼らのためにつくられたことを否定する。彼らは曰く『けだし吾々は水のない時にどうして水浴をすることが出来ようか。吾々は富を有たないのにどうして喜捨をすることが出来ようか。また吾々は一年中断食しているのに、どうしてラマダン月の間断食をする機会があり得ようか2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。』
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 1)[#「1)」は縦中横] Voy. de Vol
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