を、ついでに見て来たいと思ったのでありました。
 彼の地における大使や商務官方のお話によりますと、東京の百貨店ではたいがい視察に来て、白木屋からは四人連れの一行が来られた。また三越なんかは前後何回も来て居られたが、小売商店の方で研究に来られた者はいまだかつてないという事でありました。よってそれらの研究をお話したらば、多少は御参考になるかと思います。西洋の立派な建物を見たり、ローマの都で、一度に千八百人もはいる浴場の跡を見たり、あるいは巴里のグランド・オペラで三千人の美人が一堂に集まる、というようなありさまとか、風俗とかは誰でも見たことであって、いまさら私が申し上げるのでもなく沢山紹介されて居りますゆえ、これらの方面のことはいっさい省略しますが、順序として旅行最初の印象をちょっと申し上げたいと存じます。

    海上四十日間の所感

 上海を経まして、それより英領の香港、また英領のシンガポール、また英領のセイロン島等に寄港し、続いて立寄ったエジプトもこれまた独立国と云うのも表面だけで、やはり英国の保護国であるようなわけで日本を出でてより海上四十日間、ことごとく英領をすぎる。その英領はみ
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