かなければならないと思う。
私が本郷にいた時借家にいましたが、家主のおやじが来ると、いつもお茶を一緒に飲む。そのおやじが言うには、
「中村屋さん、あなたやおかみさんが一緒にお茶を飲んでいていいんですか。店に小僧だけおくと、誤魔化されますよ。私の家でこんなことがあったんです。私と家内が奥に居て、店から奥までに五円札がなくなった。大騒ぎをして探したら、庭の隅から出て来たんです。ほんとに小僧は油断がなりません。どうぞ構わず、お一人は店にいらっしゃい」
ということでした。
それが今までの商店の方法ですが、私はそれではいかん。そういうふうにすれば、幾らかは悪い奴を防げるかしれんが、こんなことではとうてい防げるものではないと思う。悪いことをしない癖をつけなければならぬ。
私はすべて店員を紳士だと思っている。たま[#「たま」に傍点]に悪いことをした者には、お前はどうして自分の信用を裏切った。お前は何か私が不親切なことでもしたか、小遣いに不自由なことをさせたか、貯金は千円も出来ているじゃないか、なぜそんなさもしい[#「さもしい」に傍点]ことをしてくれたと言う。すると泣き出す。
とにかく、責任
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