行してから食べ物が贅沢な方だが、店に行けば必ず店員と一緒の物を食べる。我慢するのでなく、うち[#「うち」に傍点]の女中が拵えた物より店の物の方がおいしいのである。私は店では滅多に食べないが、それでも時々は食べる。
それから誕生祝いなどあって、昨日入店した者でも、誕生日なら今日は誰さんの誕生日というので、幾らか違った御馳走をする。
初め百人ぐらいのうちはよかったが、人数がふえると今度は毎日になる、毎日では珍しくないので、そこで、今日と明日と並んだら、今日ふたり分やる。そうすると、三日に一度ぐらいになる。
また一人の時と、二人あるいは三人、四人一緒の誕生日の時は御馳走をかえる。例えば、一人の時にエビフライなら、二人の時は、それより上等の刺身にし、三人の時は果物を一つつけるとかいうことにし、三日に一度ぐらいずつ、今日は誰さんと誰さんの誕生日ということにした。
そんなことは何でもないことであるが、みんなが家《うち》では誕生日なんかしてもらったことがないのに、ここへやって来てやってもらえると喜んでいます。誕生祝いは何でもないが、自分というものが認識され、尊重されるという気持、私はそれでゆ
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