をほろう。しんけんである。十六人の、命にかかわる井戸だ。
「がんばろう」
 ひじょうな決心で、第二の井戸をほりはじめた。ぽたりぽたり、おわんに落ちる蒸溜水を、なめながら。
 こんどは、深さ二メートルあまりの井戸ができた。だが、この水も飲めない。まっ白くて、塩からい。井戸ほり組は、へとへとになってしまった。
 そこへ、三角筏《いかだ》を引っばって、伝馬船が、ぶじに帰ってきた。
「ごくろうだった。つかれているだろうが、さっそく、井戸ほり組と交代してくれ」
 伝馬船からあがった人たちは、すぐ、井戸をほりはじめた。日がくれるまでに、また、二メートルちかくの井戸がほれた。前の二つよりは、塩けの少ない水が出た。だが、いくらがまんしても飲み水ではない。

 一方、今夜ねる家は、見るまにできあがった。三角筏をほぐした、小さな木材を柱とし、大きな帆を屋根にはり、また、風よけにした。りっぱな天幕《テント》ができた。倉庫の天幕には、伝馬船と、筏から陸あげした食糧、その他の荷物をいれた。
 暗くなってから、一同は、天幕にあつまった。料理当番が、島にいた正覚坊の、潮煮と焼肉を出した。水がなくて、飯はたけないのだ
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