。朝、昼、なにもたべずに、働きどおしの空腹には、「うまい」といっているひまもなく、平げてしまった。おわんに三分の一ぐらいずつ蒸溜水を飲んだあとは、急に眠くなってきた。
「あかりもないし、みんなつかれているから、今夜はゆっくりねて、あすの朝、いろいろ相談しょう。おやすみ」
「おやすみ」
「おやすみ」
一同を、天幕のなかにねかした。はだかでくらすのを、島の規則としたのだ。ねるのに、ねまきを着たり、毛布にくるまるようなことはしない。砂の上に、ごろり横になったら、もう、いびきをかいているのだ。去年の暮に日本を出てから、はじめて、動かぬ大地にねるのだ。しかも、太平洋のまんなかの、けし粒のような、無人島の砂にねようと、だれが思ったであろう。
天幕のそとの、暗やみのなかで、私は、榊原運転士、鈴木漁業長、井上水夫長の三人と、小声で、井戸の相談をした。
「この島では、よい清水《せいすい》は出まい。しかし、どうにかして、飲めるくらいの水がほしい。榊原君の意見はどうか」
私がいうと、運転士は、しばらく考えていたが、
「井戸が深いと、よい水の出ないことは、三つの井戸で、わかりました。つまり、海面とすれす
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