りにかかってくれ、飲む水がないと、井戸がほれない」
蒸溜水製造は、小笠原が受け持った。
まず、そのへんの珊瑚のかたまりと砂で、かまどをこしらえた。
このかまどで、海水をにたてて、塩けのない真水をとるのだが、蒸溜水製造器は、石油|缶《かん》を三つかさねたものだ。
いちばん下の缶には海水をいれ、缶の上の方を切りひらいてある。
中の缶はからで、そこにあながあけてある。
いちばん上の缶には、海水をいっぱい入れてある。
これをかまどにかけて、下から火をたくと、いちばん下の石油缶の海水がにえたって、二階の空缶に水蒸気がたまる。その水蒸気は、三階の、海水いりの缶でひやされて、水になり、ぽたぽた落ちて、二階の缶にたまる。
二階の缶は少しかたむけてあるので、たまった水は、水蒸気の通るあなから下の缶には落ちないで、ほうきのえでつくった、くだから外へ流れだす。それを、おわんで受けるのであった。
蒸溜水は、たきぎがなければできない。伝馬船《てんません》で持ってきた木ぎれも、そんなにたくさんはない。そこで、斥候が見つけておいた、二本の太い流木をかついできて、たきぎにこしらえることにした。
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