尋問を始めました。
「よくよくつらいめに会うているとみえますのう。なれども、おじさんがこうして力になってあげますからには、もうだいじないゆえ、なにごとも隠さずに申さねばなりませぬぞ。どうした子細で、このようなことをしたのじゃ」
「…………」
「え……? どうした子細で、としはもいかぬそなたたちが、こんなことをせねばならぬのじゃ。母よ、早く帰ってきてくんなと鬼子母神さまにお願いしてあるようじゃが、そなたたちのかあやんはどこへ行ったのじゃ。のう! どこへ行ってしまったのじゃ」
 問えども、きけども、どうしたことか小娘は涙をいっぱいためたままで、何も告げないのです。
 しかし、そのかわりに、とつぜんそのとき表のほうが騒がしくなったかと思うや同時に、目色を変えながら、おのおの丁稚《でっち》と子もりらしいのをいっしょに引き従えて、どやどやと自身番小屋へ駆け込んできたのは、ひと目にそれとわかる裕福そうな町家のご新造連れ二組みでした。しかも、両人ともに柳眉《りゅうび》をさかだてんばかりにしながらかん高い声をあげると、異口同音にわめきたてました。
「やっぱり、うちの子でござんす! うちの子でござんす!
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