いっしゅう》していいました。
「へえ、お待ちどうさま、おみやげでござんすよ、おばあさんに聞きゃわかるから、尋ねてごらんなさいな」
 去ろうとしかけて、ふいっと何か思いついたように立ち止まると、にやにやしながら、改まっていいました。
「そうそう、いま思い出しました。朝ほどはわざわざ組屋敷のほうへご年始の催促に来ていただいて恐縮しましたね、ついでに、ここで申しておきましょう。明けましておめでとうござる。ことしもこんなぐあいに、あいかわらず――さようなら」
「ちぇッ。すっとしたね。ああ、たまらねえな。ね、敬だんな! ことしもこんなぐあいに、あいかわらずたアどうですかい。おらがだんなのせりふは、このとおり、こくがあるんですよ。ああ、たまらねえな。すっとしましたね」
 伝六のよろこぶこと、溜飲《りゅういん》をさげること!
「ほい! どきな! どきな! 初荷だよ! 初荷だよ!」
 主従ふたりが戸を並べて出ていったその表の通りを、いなせに景気のいい江戸まえの初荷が、景気よくいなせに呼んで通りすぎました。
 ――なお、これは余談ですが、まもなく本郷妻恋坂の片ほとりに、三体の子ども地蔵が安置されて、朝夕
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