次郎さんは、すっかり以前とはお変わりになったようね。」
「そうかな。」
「ご自分では、お変わりになったこと、お気づきにならない?」
「そりゃあ、中学時代とは、ちっとは変わっているだろうさ。もうそろそろ四年近くになるんだもの。」
「ちっとどころじゃないわ。」
「そうかな。」
 次郎は、うわの空らしくよそおって、そっぽを向いたが、つぎの瞬間には、ぬすむように恭一の顔をうかがっていた。
「あたし、今日は何だか次郎さんがこわいような気がしますわ。」
「こわい? どうして?」
「だって、おそろしく、かまえていらっしゃるでしょう? あたしなんか、まるで相手にならないっていうふうに。」
「そんな……」
 と言いかけたが、次郎の舌は、それっきり動かなかった。
「あたし、さっきから考えていますの。塾生活なんかなさると、自然そんなふうにおなりなのじゃないかしらって。」
 道江はひやかしているのか、腹をたてているのかわからないような調子で言った。それが、次郎の胸にはひどくこたえた。かれはそのあと、ろくに塾の説明もできなくなったのだった。
 しかし、よりいっそう大きな打撃《だげき》をかれにあたえたのは、一通り
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