た。それから、ちょっと皮肉らしい苦笑《くしょう》をうかべながら、
「なるほどね。しかし、君らにうのみ[#「うのみ」に傍点]にされて、あとで腹いたでも起こされては困ると思ったものだからね。」
塾生たちの中に笑ったものがあった。しかし、それはほんの二三人にすぎなかった。大多数は先生の言った皮肉の意味が、まだ、まるでわかっていないかのような、まじめくさった顔をしていた。飯島もやはりその一人だった。
朝倉先生は、ちょっとため息をついたあと、
「では、まず起床と就寝の時刻からきめていこう。これは、まさか、午前三時に起きて午後十一時にねる、というわけにはいくまいね。それとも、鍛練のつもりで、やってみるかね。」
「わあっ!」
塾生たちは、一せいにどよめいて、頭に手をやった。田川も、さすがに苦笑しながら、頭をかいている。
「みんな不賛成らしいね。すると、何時が適当かな。」
「先生の原案はどうなんです。」
飯島がまた原案を催促《さいそく》した。
「これぐらいは、私から原案を出さなくても、何とかまとまりそうなものだね。」
「しかし、みんなで相談していたら、起床はなるだけおそいほうがいいということに
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