えの調子でそう言ったのである。
校長も、西山教頭も、曾根少佐も、ただ渋い顔を見合わせているよりほかなかった。
そこへ、廊下の方の扉に軽くノックする音がきこえ、やがて黒田先生がはいって来た。
先生は、曾根少佐がその席にいるのを見て、ちょっとけげんそうな顔をしたが、すぐ校長に向かって、
「本人にはただ今申しつたえましたが、わけなく納得してくれました。納得したというよりは、自分からその気でいたようです。それから、――」
と、俊亮の方を見て、
「本人には、転校の希望もあるようですが、もしお父さんの方でもそのおつもりでしたら、さっきお書き下さった退学願いは、当分私の方でお預りいたしておきましょう。」
「そう願えれば何よりです。」
すると西山教頭が言った。
「もし転校の手続をなさるのでしたら、出来るだけ早くお願いします。学籍薄の整理上、いつまでも中途半ぱには出来ませんから。」
「承知しました。もし永びいて御都合がわるいようでしたら、黒田先生にお預けしてある退学願をいつでもお役立て下さい。」
俊亮はめずらしく烈しい調子で言って立ち上り、
「では、私、これで引取らしてもらいます。いろいろ勝
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