ことなんか、もう、どうだっていいんだ。僕たちには、もっと大きな仕事が待っているんだから。」
彼は、しかし、言ってしまって何かうつろな気がした。それがまだ彼の心の奥底からの声になっていなかったことは、彼自身が一番よく知っていたのである。
その日は、それ以上に学校に大したことも起らなかった。生徒たちは、職員会議に心をひかれながらも、授業が終るとさっさと退散した。それは、彼らの大多数に、自分たちは安全地帯にいるという自信があったせいでもあったが、また一つには、学期試験が近づいているのに、朝倉先生の問題で、誰もがその準備をおろそかにしていたせいでもあった。事件最中には、ストライキをあてにして、さわぐことだけに夢中になっていた連中ほど、今では試験が気にかかっていたのである。
それでも、その翌朝になると、生徒たちは、やはり、いくぶん興奮した眼をして、いつもより早く学校に集まって来た。そして、誰もが職員会議の結果について知りたがった。いろんな新しい想像や臆測《おくそく》が間もなく校内にみだれ飛んだことはいうまでもない。その中には、処罰は昨日の予想を裏切って非常に重く、且《か》つ範囲も校友会の委
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