でも相談にのる。鶏のことはほって置いても相談にのるつもりでいる。相談にのるというのは、むろん教えることではない。相談はあくまでも相談だ。第一、私は先生でないから教えることは出来ん。しかし、みんなといっしょになって話しあうことなら出来る。だから、いつでもひっぱり出してもらいたい。まあ、私に出来ることはそんなことですが、どうでしょう、朝倉先生、それでは先生のあとつぎにはなれませんかな。」
 俊亮はくそまじめな顔をして朝倉先生の横顔をのぞいた。朝倉先生は、さっきからにこにこして俊亮の話をきいていたが、
「結構ですとも。私もこれまで、それ以上のことは何もやって来なかったんです。みんなで考える。みんなが勇敢にもなり謙遜《けんそん》にもなって正しい考えを生み出す。そういうところに、白鳥会の精神がありますからね。」
「よくわかりました。では、ついでにもう一つ――」
 と、俊亮は、またみんなの方を向いて、
「これは商売がら言って置くが、私は鶏が可愛い。つぶしてたべたいとはめったに思ったことがない。また、片っぱしからつぶしていては商売にならない。だから、今夜のようなことは、そうたびたびあることではない。
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