くにぎやかな話声がきこえて来た。奥さんがおどろいたように、しかし、しんからうれしそうに迎えているらしい声にまじって、二三人の男の声がきこえた。その一人はすぐ俊亮だとわかったが、ほかはちょっと判断がつかなかった。
 朝倉先生と次郎は聞き耳を立てながら、眼を見あった。
「ひとりは大沢の声のようじゃないかね。」
 先生が言った。すると、次郎は飛上るように立って、廊下に出た。
「ちょうど次郎さんもお見えになっていますわ。」
 そう言っていそいそと歩いて来る奥さんのうしろに俊亮、そのうしろに大沢と恭一とが、おそろしく日焼けのした顔を、よごれたシャツからつき出して、つづいていた。
「おめずらしいお客さまですわ。」
 奥さんは、朝倉先生にそう言って三人を部屋に案内すると、いそいで台所の方に行った。
 俊亮は、座につきながら、
「私がちょうど出かけようとするところへ、恭一が大沢君をつれてだしぬけに帰って来たものですから、汗もろくろく流させないで、いっしょにお伺いしたわけなんです。」
 そのあとしばらくは、みんなの間に、無量の感慨をこめた手みじかな言葉がとりかわされた。しかし、話は次第にこみ入った。大沢
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