、そのうちひとりでに消えてなくなるんだ。僕は、むしろ校長はかわいそうだとさえ思っている。」
「じゃあ、相手は誰だい。」
「誰でもない、学校さ。」
「学校?」
「強いていえば、教頭と配属将校に代表されている現在の学校だ。」
新賀が眼を光らした。そして穴のあくほど次郎の顔を見つめていたが、
「君は、きょうのことがそれほど無念だったのか。」
「うむ、無念だったよ。」
「それを女々《めめ》しいとは思わんのか。」
「女々しい? なぜだ。」
「教頭も配属将校も、君の将来を棒にふって争うほどの人間ではない。そんなのに捉われるのは女々しいよ。」
「君は、僕があの二人を相手にストライキをやろうとしているとでも思っているのか。」
「本心はそうだろう。」
「馬鹿いえ。相手はあくまで学校だ。いや、学校というよりか、あの二人を通じて学校全体を脅迫している大きな権力だ。その権力から僕たちは学校を救わなければならないんだ。」
新賀を見つめている次郎の眼は、何かにつかれたように動かなかった。
「なあんだ、そんなことを考えていたのか。」
と、新賀は茶化すように笑って、
「よせ。そんな夢みたようなことを言ったって仕
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