高いところからまっさかさまに突きおとされたような感じだった。
 間もなく四人は、敏子が用意してくれた食卓についたが、話はあまりはずまなかった。
 食事を終ると、徹太郎は散歩かたがた道江の帰りをおくって行くことにした。そとはまだ明るかった。次郎もいっしょについて出たが、彼の胸の中には、きょう一日の出来事が、おもちゃ箱をひっくりかえしたように、ごったがえしになっていた。彼は歩きながら、その一つ一つをひろいあげてみた。血書提出、県当局の警戒、校内の動揺、朝倉先生訪問、私服刑事、馬田とのにらみ合い、大巻訪問、とそのいずれをとってみても、彼には鉛のように重たい感じのすることばかりであった。ただその中で、いくらか彼の気持を明るくするものがあったとすれば、それは、朝倉先生に意外にも血書を書いたのを許してもらったことと、道江が大巻の家で安全に保護されるようになったことであろう。もっとも、この最後のことは、なぜか彼に淡い失望に似たものを同時に感じさせていたのである。

    六 沈默をやぶって

 それから二日たった。その間に四人の生徒代表は、何度もそろって校長室をたずね、県の回答を求めた。校長は、し
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