の段階に達したのを機会に、それを一冊にまとめ、「次郎物語第二部」として世に送ることにした。
 もっとも「新風土」に連載しただけでは、多少書き足りない点もあったので、いよいよまとめることになってから、書き足した部分がある。一五、一九、二〇の三章がそれである。

     *

 念のために一言しておきたいのは、「次郎物語」第一部と第二部とは、次郎という一少年の成長記であるという点で、むろん一連の物語であるが、主題的には、両者はそれぞれ独立した物語になっているということである。
 前者においては、私は、運命の子次郎の生い立ちを描きつつ、実は主として「教育と母性愛」との問題を取扱った。その意味では、次郎は物語の主人ではあっても、問題の持主ではなかった。彼の生活の大部分は、むしろ、世の親達にそうした問題を考えてもらいたいための材料として描かれたようなものだったのである。
 だが、後者においては、次郎はもっと独立性をもった存在になっている。彼は、依然、母性愛に恵まれない運命の子として、世の親達にいろいろの問題をなげかけるではあろうが、最も大きな問題の持主は、実は彼自身である。「自己開拓者としての
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