と、俊亮とお浜の顔を見くらべた。
「なるほど、約束があっていたわけじゃなかったのか。」
 と、俊亮はてれたように笑いながら、
「乳母やが今日は母さんと大巻に行くんだ。お前も行って来たらどうだい。」
「うん。」
 次郎はすぐうなずいた。が、自分のそばに立っている俊三に気がつくと、
「僕だけ? 俊ちゃんは?」
「俊三か。そうだね、行きたけりゃあ、行ってもいいが……」
 俊亮の答は変にしぶっていた。次郎は、しかし、それに、頓着せず、
「行こうや、俊ちゃん。母さんも行くんだから。」
「うん、行くよ。」
 俊三はもう乗気だった。すると、次郎は、今度は恭一に向かって、
「恭ちゃんも行くといいなあ。どうする恭ちゃん。」
「行ってもいいよ。」
 恭一はあっさり答えた。
「なあんだ、それじゃあ、みんなが行くことになるんじゃないか。」
 と、俊亮は、ちょっと苦笑して、
「お鶴もいっしょだと、六人だぜ。大巻でびっくりしやしないかな。」
「大ぜいの方が、大巻のお祖父さんだって、喜ぶんです。」
 次郎は、俊亮が何を考えているのか、まるで気がついていないらしく、そう言って、一人で喜んでいた。そこへ、お祖母さんと
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