れを竹竿でなぐったんだね。」
「はい。だけど、竹竿はあまり役に立たんかったです。」
「どうして?」
「すぐ、たぐりよせられてしまいました。」
「そうか、そいつぁ困ったろう。」
「だけど、棒を持ったのがすぐ飛出して行って、なぐったんです。」
「なるほど。砂利の連中も棒をもっていたとすると、十人がかりになるわけだね。四人に十人だと、すいぶんなぐったんだろう。」
次郎はにやりと笑って、うつむいた。
「竹竿の連中は、その時どうしていた。」
「どうしていたか、その時はもう、僕にもわかんないです。」
「で、結局、勝負はどうなったんだ。」
「勝ちました。だって、それからすぐ向こうは逃げたんです。」
「君らの方にけがをした者はなかったんだね。」
「ありません。頬っぺたが少しはれてる者はあります。」
「青年たちには、ずいぶんけがをさしたらしいね。」
次郎は首をたれて默りこんだ。権田原先生も默ってしばらく顎鬚をむしっていたが、
「いったい、竹竿とか、棒切とか、砂利とかをつかって、そんな陣立《じんだて》をしたのは誰の考えなんだ。」
「僕です。」
と、次郎ははっきり答えた。
「面白い陣立だね。戦うからに
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