由で、私をほめたり、くさしたりする人があっても、それは私にとって全くかかわりのないことなのである。
 私の願いは、私の書いたものを、一人でも多く読んでもらいたいということだけである。私は、この本を世の親たちに読んでもらいたいばかりでなく、また児童相手の教育者や、児童心理の研究者にも読んでもらいたい。そして、もし文芸作家、乃至文芸批評家に読んでもらって、私の表現技術が、この物語の内容に適当であるか否かについて教えてもらうことが出来れば、それこそ望外の仕合わせである。

  昭和十六年二月十日[#地から2字上げ]著者



底本:「下村湖人全集 第一巻」池田書店
   1965(昭和40)年7月10日発行
※「黒+犬」は、「默」で入力しました。
入力:tatsuki
校正:松永正敏
2005年12月9日作成
青空文庫作成ファイル:
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