の部屋にしては、少し立派すぎるように思えた。
明日から冬休みが始まるという日に、三年以上の児童たちは、みんな居残って、旧校舎の道具を、新校舎に運びこむことになった。それは児童たちにとっては、このごろにない愉快な作業だった。霜どけの田圃《たんぼ》道を、黒板や、腰掛や、掃除道具などの行列が、かまびすしい話し声と共につづいていた。
次郎は、腰掛を一つと箒を一本だけ運んでしまったらすぐかえってもいい、と先生に言われていた。しかし、彼は、それだけでは何だか物足りなく感じた。六年生などと一緒に、黒板か何か大きいものを担《かつ》いで、もっとはしゃいでみたい気がした。で、彼は、自分の受持をすましたら、校番室の道具でもいくらか手伝ってやろうと考えていた。
しかし、彼が新校舎から引返して来て校番室に這入ってみると、そこはもうがらんとしていて箒一本残っていなかった。そして、お浜かたった一人、気ぬけがしたように上り框に腰をかけて、自分の膝の上に頬杖をついていた。彼女は次郎の這入って来るのをぼんやり見ていたが、
「次郎ちゃん、もうおすみ?」
と、力のない声で言った。
「ああ、すんだよ。これから乳母やのと
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